冬眠からの目覚め

 僕のXJR、車検が無事に完了して手元に戻ってきました。これでまた2年間は大手を振って乗れるぞ!

 

 …とまぁ、浮かれ気分だったのも束の間。気温が低くなると如実に始動性が悪くなる症状がまたもや現れました。

 この症状が不可解で、外気温が約20℃を上回ってさえいればセルモータが勢い良く回転し全く問題なく始動できるのに、10℃以下ではバッテリーを満充電しておいてもセルモータの勢いが弱まり、掛からなくなるんです。

 一般的に、こういう時はバッテリー不良かセルモータ不良を疑ってかかるのが普通です…が、装着しているバッテリーを診断機に掛けても「問題なし」との判定となるし、セルモータも分解清掃して異常がないことを確認済み。

 もしや?と思い、サービスマニュアル片手にECUの自己診断機能を立ち上げてセンサー入出力を読み取ってみるも、吸気温・吸気圧センサー等のチョークやアイドルアップ制御に使いそうなセンサーに異常なし。

 また、エラーコードを調べてみても大分昔に発報されたものが数件履歴に残っていた程度で、現在進行形で発生しているものはなし。つまり、FIシステムとしては問題ないとの判定になります。

 

 不可解な症状に頭を抱え、「いっそトレーサー900GTの新車でも買おうか」なんてことすら考えながらネットサーフィンをしていたところ、僕と同じRP17J型のXJR1300に乗っていて且つ僕と同様の症状を抱えていた人のブログ記事を発見。

 その記事では、「バッテリープラス端子~スターターリレー間を繋ぐプラスリード線の抵抗値が雰囲気温度により大きく変動し、抵抗値が大きくなるとスターターリレー入口電圧が大幅に降下してセルモータ回転が遅くなり、その結果として始動できない症状が現れる」との結論が書かれていました。また、対策として「バッテリープラス端子~スターターリレー間に太いバイパス線(AWG#6)を追加したら改善した」旨の記載がありました。

 

 流石にAWG#6(≒14sq)の極太線は用意できなかったので、ホームセンターで手に入るものの中で最も線径が大きい8sqのKIVケーブルを買ってきて20cm程度でカットし、平型端子を圧着してバイパス線を組み立ててみました。

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 これを、バッテリープラス端子~スターターリレー入口間に取り付けます。

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 20cmだと多少長いようなので、10~15cm位にしておけば良かったかな?

 

 で、バイパス線の効果ですが…大幅に改善してます!(具体的には、外気温7~8℃位であれば大体問題なく始動できるようになりました。厳冬期を過ぎてるので、それ以下の気温ではどうか判りませんが)

 

 因みに、8sqのKIVケーブルにおける許容電流を調べてみると61A@雰囲気温度30℃とのことですが、DCクランプメーターでバイパス線の電流値を実測してみたところ、セルモータON時で30~35Aでした(クランプメーターのサンプリングレートが遅いので、突入電流のピーク値がどれだけ立ってるかは謎ですが…)

 ま、XJRのメインヒューズが50Aなので何かあれば先にヒューズが飛ぶはずだし、このバイパス線に大電流が流れるのはセルモータON時だけなので、多分大丈夫ではないかと思います。ただ、許容電流に余裕を持たせたいし、何より抵抗値を下げてスターターリレー入口電圧ドロップをもっと抑えたいので、amazonで14sqのKIVケーブルと圧着端子を発注しておきました。

 

 それらが届き次第、バイパス線を作り直して交換し、その変化をみる事とします。